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everywhere I'll go

弔辞

忘れてたわけではないのです。
この前、日産スタジアムで本葬してきました。
何月だったっけ?

30周年だっけ?ですよね?ごめんもう調べるのもめんどいからそういうことにする。
昔の歌ばかりだからさ、騙されそうになったんだけど危うく。
ふっと最近の歌になるたび、シューーーっと、膨らんだ風船が萎んで現実に引き戻された。
流れそうになってた涙もひっこんで、流れそびれて、さらっと乾いて
清々しく、あぁ、もうね、やっぱりね、とお陰様でそういうお気持ちに至りました。

ありがとう桜井和寿さん!

1994年。逆ギレも開き直りも呆れかえりもまだ知らず、ただただ逃げて逃げてたどり着いた雪深い田舎の片隅の有線放送。
流れてきたCROSS ROAD。あの瞬間を、真っ暗闇でうっすら差した光でも目の前の雪景色が眩しく思えたあの瞬間を。
ずっとずっと覚えています。
覚えていたからこそ、こんなに長く生きすぎてしまったのです。

桜井さんが唄う愛の歌にすっかり騙されて、いつかはあの歌のような時間がくる、いや、もう今がその時か?
などと、誤魔化し言い聞かせてここまできたけれど、わかってしまいました。
答えが全部出尽くしてしまいました。
時を同じくして、ミスチルの歌も、ねぇ、どうなんですか、わざとですか。
衰えたのは桜井さんか、己か、もう追及する気力も体力も余裕もございません。
ともかく気が付いたら、なんもな人生になっておりました。
おかげさまで、思い残すことなど何もないというところまで。
死ぬなら今!ってくらい幸福の真っ只中で、私のミスチル人生は、桜井和寿を追いかける旅は終えることができます。

桜井さんの歌を生前に見届けることになるとはゆめゆめ思いもしなかったけれど。

35周年とか40周年とか、生きてたら、昔の歌を聴きに行きたいのですが、知らない歌の比率が濃くなっていくでしょうから。

この期に及んで最後のお願いです。
すみません、もう新曲、出さないでもらえますか?