fake_BOOTLEG

everywhere I'll go

鼻から牛乳ほどの驚喜

 君は僕を忘れるから
 そうすればもうすぐに君に会いにいける

大好きなバンドが解散するということを味わったことがあるでしょうか。

それはそれは想像以上につらいものです。

毎日その人たちの歌を聴き登校し、休み時間にはその人たちの話をした。
次のLIVEのために洋服を買い、次のアルバムのためにお小遣いを貯めた。
その人たちの音楽で、悲しみを吹き飛ばし、幸せを倍増させ、未知の恋を味わい、未知の絶望を味わった。
大人という大人を片っ端から嫌いになったら、残ったのはそのバンドの大人たちだけだった。
何をするにも、方位磁石。大げさだけど、本気で、一生懸命、そんな毎日だった。

そのバンドが突然もうやらないと言う。
悲しむファンに「死ぬわけじゃないんだから」と言い残して。

そうだ、ソロ活動するから、まぁいいやと流した。
でも少しして、そのバンドの音の代わりにはならないことに気づいて、つらくなった。
かと言って、再結成されてはかっこ悪いかもと想像して、だから、思い出にして、忘れた。

では実際、大好きだったバンドが再結成するということを味わうとどうなるか。

それはそれは想像以上に嬉しいものだった。

ユニコーン、再結成!!!

嬉しい。諸手をあげて嬉しい。新曲、LIVE、あぁいと嬉しい。
ひとっつもかっこ悪くない。
きっとこのバンドの性質。
なぜなら彼らはずっとかっこ悪かったから。否、かっこつけてなかったから。
やってる音がかっこよかったからそれで十分だった。

音楽とは楽しいものだと教えてくれたバンドです。
楽しければそれでいいのだと教えてくれたバンドです。

ほんとに、忘れた頃に帰ってきました。