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LIVE DVD「Mr.Children Tour 2009~週末のコンフィデンスソングス~」を観た(文句が言いたい編)

○「水上バス」をこんな前半にやっちゃうのか、ってそういやあ、会場でも思ったもんだった。もっともったいぶってもバチがあたらない名曲だのに。

○「つよがり」を桜井さん、いたくおすすめしてましたけど、あの歌はそれほどでもないのよね今のあたしには。と、長野でもちょっと頭を翳めたような。ともかく、そういうとこある。桜井くん、なんつか、ちょっとズレてる。「あんまり覚えてないや」をおすすめられた時の違和感と同。

○「ロックンロール」の前のMCはさぁ、こうやってお家の茶の間で観てしまうとさぁ、薄ら寒いでありますなぁ。会場で聴いてると笑えたんだけどもなぁ。そんなもんだよなぁ。総じてMC部分、ひき気味。今回なにやらMCの収録に時間を割いてますが、過ぎたるは及ばざるがごとし、という言葉を贈ろう。それからさぁ「もし独り身だったら俺だって」みたいなことゆうてましたけども、にいさんはすでに独身じゃないときに他の女に手を出してその女が今の妻となってるわけで。え、もう一周したいの?え、忘れちゃった?え、前妻なしんこになってんの?

○「掌」。今回一番この曲に物申したい。会場で聴いてても「ほげ?」っとなったわけで、ただし、会場だとほれ、もう、いわゆる正気の沙汰じゃないわけですから、綺麗に熱湯で洗い流してしまったんだけども、DVDはそうはいかんぜよ。
あの歌はさぁ、後半「ひとつにならなくていいよ認め合うことができればさ」と、このように文字にしちゃうと説教染みたシロモノだけど、メロディーにのっけて、さらりと唄いあげ、尚且つ、前半の畳み掛ける絶望的な歌詞と相まり、よい塩梅で召し上がれるようになっているわけでありんす。大好きな歌でありんすよ。
それがよ。なんか「それぞれが夢見てることそれぞれが愛してる人」とか、へんてこりんな歌詞付け加えリピート、しかーもしかも、オリジナルにあるラスト部分が全てカット。ありえん。あそこがいいっちゅうの。
やれやれこれで終わりかと思いきや、トゥーマッチアレンジの極めつけに「ひとりずつ、ひとつづのワン」とかなんとか連呼しつつ、人差し指を天高く掲げる。会場の皆も同様に人差し指を掲げる。こわい。これはなんの集会だ。ともだち党?それってちょっと流行りとズレてるし、そういうことも含めて気もちわりぃ。「“ひとつにならなくていいよ”教で、ひとつになろう」ってなっちゃっててもう、わっっけわかんねぇの図。

あのね、好い機会だから言わせてもらうと、ミスチルの歌ってのはね、ちょっとばかし、クサいわけです。もうオリジナル単体で十分クサいのね。でも、それをわざわざ好んで食ってるのは、例えば、納豆とかね、春菊とかね、ピーマンとかゴーヤとかブルーチーズとか、泡盛もいれとこか、そういう正直冷静に口にするとそんなうまくねーけど、なんか好き、なんかやめられない止まらない、てのと同じなの。
わかる?わかんないよね、こんなキムタクちっくなたとえ。
ともかく、それらのギリギリセーフさ加減がたまらなく美味だの。そう、ミスチルの歌はギリギリなの。あっちの意味でもどっちの意味でもいろんな意味でギリギリだの。
それを煮詰めすぎてしまったならね、その時点で、宗教法人ミスターチルドレンになっちゃうのよ。以後、お気をつけあそばせ。

○「車の中でかくれてキスをしよう」の前フリMCは武道館だけ違ったのかしらね。それはそれでいいんだけど、なんかあれよね、ミスチルってアマチュア時代の苦労話に説得力がないよね。そういうことライブで言っちゃったりするの初めてのよな。
まぁ結成20周年だし、ファンサービスも盛り込んでってのはわかるし、B'z兄さんたちもそういう演出あったしね。でもB'z兄さんのは泣けたんだけど、なんか、桜井さんが話すアマチュア時代の苦労話しってなんつーか、苦労に聞こえないというゆうか、あんだかなぁ。
なんつうか、フォアグラ食べたかったのに冷蔵庫にはキャビアしかなかったから我慢してそれを食べたって話しを聞かされてるような気分。あ、またキムタクみたいなたとえしちゃったテヘ。
まぁ苦労したんだねと思われたくもないだろうけど、だったらわざわざこの曲の前にもってきてもそんな盛り上がりの演出にはなってなかったから意味ないような。
あ、わかった、桜井以外の、特に、田原がまだアマチュア真っ只中だからだ!
あのボケ、この歌んときの体の揺らし方がもう妙ちくりんどころか、曲調とあってないどころか、毎度おなじみリズム無視のゆれゆれ運動。そうだそうだ、長野ん時もそいや思ったんだわよ。あの揺れ、うるさい。営業妨害だ。ブルーレイに「田原は画面からは消えます」機能とかつかねーかな。だったら即買いだ。

○「BONUS」。ぬおぉーー。これこそ言わなにゃあ治まらない。
ボーナス、ですよね。特別手当、ですよね。
ライブDVDの特別手当映像ってどんなのを想像、期待されます?
リハ風景?全公演おもしろMC集?衣装大公開?地方おいしいもの巡り?
なにやら、ナンパな感じですが、まぁ、そんなもんですよね。
なんやのあれ。
裏方であるはずのスタッフたちのインタビュー、最後は「GIFT」に乗せて、延々と全スタッフひとりずつのスクリーンショット。生命保険のCM風。なんすか。知らんがな。最後にミスチルメンバー打ち上げショット一枚。いらんがな、もはや。
あのね、すでに本編最後にクレジットがバーッとこう流れるでしょ。そこで、観てる側は思うんです。「あーこんなに多くの大人たちが寄ってたかってこのライブに関わったのか、そうかそうか、もつかれさん」と。あれだけでね、もう十分わかるんですあたしらだってバカじゃないんだから。
それがよ、「こんなに苦労して、こんなに走り回って、この僕たちが、あのミスチルを支えてるんですよ奥さん!あなたたちが楽しめたのは僕たちのおかげなんだってば!」って言われてご覧よ。こっちだって穏やかじゃいられないよ。「知るかぼけ!そんだけの見返りもらっとんじゃろぼけ!それをあげくこっちが金払ったDVDに映りこんでアピるなよぼけ!ホームビデオで内輪でやっとけぼけ!」ともなるわけ。
こんなことをね、現実逃避な余韻に浸った最後の最後に言わせないでおくれよトホホ、と怒りとも呆れともつかないものが入り混じり、感動も爽快もすっかり引っ込んだよ。

あれま。「文句が言いたい編」が大盛況となってしまったので、疲れたので、「褒めてあげたい編」はまた今度にする。