fake_BOOTLEG

everywhere I'll go

忘却

トライプレインってねバンドが好きだったことがあったんですよ。
2004年です。から、です。
確かです。
なぜなら、ミスチルの「sign」がレコ大で、そんで、それの録画をお願いしたから、覚えてるんです。
なぜ見てなかったかっつーと、あたしはその時間、年の瀬も瀬、札幌の大通り公園で雪の中、大泉洋を待っていたのですよね。
で、そんときにね、トライプレインつーのが前座みたいなことやってて。
「白い花」つーのがいい歌だなぁつて。
思ったんですけどね、何故か。
そんでね、東京帰ってきてもしばらく好きでね、で、ライブとかいっちゃったり。
でまち的なこともしちゃったりね。
そうこうしてたら、36歳になってましたけどね。そんなんね、どうでもいかったんですね。
とにかく、ずっときいてたんですね、何故か。
何故かっつーか、やっぱり、つーね。

ミスチルに欠けた、ミスチルが捨てた、もう、たぶん、デビューん時に捨てたピュアさみたいなもんを見たんでしょうかね、知らないけどね。そん時はそうだったんでしょう。

という話をね、たとえば酔った勢い、するじゃない。
で、それは置いといて、さて、カラオケとかになるとするじゃない。
そうするとね、よせばいいのに、トライプレインとかいれてみるわけ。
しばらく、そうさな、もう、3年くらい?聴いてないんだけどさ。
でもさ、漠然と、初期はいい歌だったモンつって、歌ってみようとするわけ。
絶対、唄える、おれ、唄える、だって、ちょーーー聴いてたモンとか。
したっけさ、まったく、サビくらいしかわかんないの。
え、え、え、こんな歌詞、あった?え?未知。知らない、耳にしたことない、って。
「演奏中止」ボタンを押すのね。
どうぞどうぞ、次、どうぞって。

平気なフリするけどさ、結構、クルのね。
悲しいの。
だって、ちょーー好きだったのよ。
今は全くだけど、だったのよ。
でも、わかんないの。

なんでかしら。

だって、10歳くらいの時に聴いたマッチのアルバムの歌も、明菜ちゃんのカップリング、否、B面の歌も、唄えるのに、ソラで、唄えるのに。

ひどくないですか。
覚えていてよ、脳。
忘れるのは仕方ないの。もう、なんで好きだったかなんて、ミスチルでさえわからないくらいだから。

でも、さ、脳。脳のミソ。あんただけは覚えていてよ。
心はさ、忘却する。
薄れて、擦れて、消え失せる。
けれど、脳だけは、いやがおうでも、勝手に覚えていてよ。

覚えていておくれ。
全て。
どんどんどんどん、よかったことがなくなるのに。
心の記憶の思い出と呼ばれるものは、最新のどうでもいい苦痛にどんどん上書きされてしまうから。
せめて、脳みそ、せめて、肉体、覚えていておくれ。

いっこも信用おけない私の体の機能。
だから、ブログを書く。
すっげ眠いけど、明日職業訓練だけど。
この、忘れてしまうどうしようもないやるせなさ、というものを、せめて、パソコンに覚えておいてもらう。

さようなら。
好きだったものをなぜ好きだったのかという理由。
どうして、どこが、どのくらい、好きだったのか、ということたちたち。