fake_BOOTLEG

everywhere I'll go

やさしい贈り物

 「白か黒で答えろ」という
 難題を突きつけられ

「白黒はっきりつけたいタイプでしょ?」
そういえば少し前、5年くらいお世話になってる美容師さんに言われた。

「うーん・・・白か黒ってより、0か100かって感じなんですよね」
と、その時返した。

わたしはもう、幼い頃から、どちらかを選ぶのが面倒で
あーもう、いいです、どんな色でも、そっちで決めてください、
決めてくれないなら、じゃあ、なしで、と。
そうやって、結局、常に0を選択してきた。

 白と黒のその間に
 無限の色が広がってる

そういう、得も言われぬ、すばらしい色があったとしても、
やっぱり、わたしのいる世界は、白か黒で答えなければ、生きてゆけない。
だから表向き、希望的観測で、白黒はっきりつけれる大人的な言動になっているだけで、
本当は、もう、どっちでもいい。
つか、色なんてなくていい。
そうやってきて、そして、この、ドン詰まり。

 君に似合う色探して やさしい名前をつけたなら

探し物は昔から不得意だ。
失ってしまったら、二度と戻ってこない。
こなかった、これまで一度も。

もう何もかも手遅れだというのに、
みつけられる、と、あの人は唄い続ける。

たとえ気休めだとしても、わたしにとっては、最高の。