fake_BOOTLEG

everywhere I'll go

消えそうなしるし

 共に生きれない日が来たって
 どうせ

あんぽんたんばかりでもう。

つかなんであたしが教える係なんだ?
なんでまだ半月しか仕事してないあたしが教えなきゃいけねんだ?
「私より仕事わかってるからね」ってあんた、いってる場合か。
こんなあほ仕事、誰だってできるよ。おめーあたしより高時給だろおばはん。
「覚えが悪いんですー」ってあんた、いってる場合か。
自分だけでできるようになろうという姿勢だけはしろよ、かわいいだけの女子。

くそ。いーや、どうせ来年3月までだ。
あーいやだいやだいやだ。ミスチルライブがなかったら、とっくにきてねーっつの。

などと、やさぐれて、やけくそで、申込書をパラパラめくっていたら、
きみと同じ名前の人をみつけて、二度見してしまった。
惨めで、情けなくて、苛つきも、むかつきも、ストンと抜けてしまった。

確か、去年の今頃は、隣にいた、きみ。
何を話していただろう。
もう思い出せない。
ただ、確かに隣にいたということと、あの低い声は鮮明に。