長野の友に会うことがメインで行った。
未発表曲やるなんてチケット売る前にゆえよ、だったら行かなかったよ。
あぁ?シャトルバスは15時までに乗ってね?
USBアルバム会場予約やるから早めにきてね?あぁ?
もう足の予約もしたあとだよ。そういうのもチケット発売と同時に言えよ。
相変わらずサービス業としては最低ランクな通常営業。
だから何も期待せずにいった。
そしてそのとおり、期待するほどのものではなかった。
やっぱり歌詞がわからないのはひどい。MCがやたら多い。故に曲数が少ない。
長野だからやっぱり横アリやさいたまのリハでしかないのかしらとさえよぎった。
だったらなぜここにわざわざ残すのか。
それは20年ぶりに2列目という席だったから。
やたらムキムキになって、華奢だと思っていた桜井さんは、昨今流行のマッチョなミドルエイジになっていた。
いやもうそんなことはどうでもいいんだった。
演出として、大スクリーンにいろいろな映像が流れる。
割と長めな映像が曲と曲との間のそのとき、そのたび、
桜井さんはしゃがみこみ、白い霧が出た携帯加湿器を口に突っ込んでいた。
丸まった背中は息が上がって大きく上下して、
目の前の大きなスクリーンに照らされたその顔は、にらみつけているようにさえ見えた。
そのとき私は、わかり易く例えると、鶴の恩返しの鶴の機織りを覗いてしまったように感じたし、
大げさに言えば、死を目前にもがいていた父親を思い出した。
命を削ってる、というのは歌詞の中だけの大げさな言い回しではないのかもしれない。
そりゃ、それに見合った、それ以上の対価が、大金が、彼に支払われている。
けれどもうお金など必要のない彼は一体なんのためにこんなにすり減らしているのだろうと思ったら、もう、大したことない歌詞しか書けなくなったとか、迷走してるとか、やんや言うのはやめようと思った。
未発表の好い曲があった。たぶん、蜘蛛の糸という曲と、あと1曲。
費用対効果はあまり得られなかったが、2列目という最強のスパイスのおかげか
東京に帰ってきたとき現実を突きつけられたような気がした。
ということは
やっぱり夢の中のような思いでLIVEを観ていたのだろうから、
だから、よし。