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everywhere I'll go

父を看取った

11月14日、早朝。

何の因果か。

と、これは私の言葉でもあり父親の言葉でもある。
あの家族の中でほぼほぼ他人のあたしがなんで看取らされるのか。
娘3人の中でほぼほぼ他人だった長女に看取られるとはこれいかに。

苦しんで相当かわいそうだなと思った。
まあそんときのことはこびりついて忘れることもないだろうからここへ残すこともない。

とりあえずその日から、今日のこの日もずっと、超絶面倒くさい。
家族なんかしたこともないのに、父の死という大イベントに便乗して、家族親戚ごっこをおっぱじめられて、巻き込まれて、鬱陶しいこの上ない。

そ、そんなに、父親のこと、想っていらっさったっけ?たの?あんたたち。
うそヤンうそですヤン。
の連続で、クッタクタです。

苦しんでかわいそうなんて同情がもったのも1日。
こんな異常な家族を遺した報いの苦しみだったのよあれはと思い直す。

だもんで、葬儀の終った夜、池袋の場末のラブホへ喪服で一旦逃げて、そのまま告別式に向かったんであります。
我ながら薄情か鬼畜かと呆れましたが、家族ごっこに興じるフリさえできなかったのであります。

家族と接するくらいなら会社へ行くほうがまし。

はい、会社へ行くほうがまし、と言いました。

あぁ、今気づいたのでした。
父親は仕事嫌いな私へ断末魔、呪いをかけたのではないのではなかろうか。