fake_BOOTLEG

everywhere I'll go

奥歯で噛みしめる孤独な夜

 さよなら ただただ愛しき日々よ
 ずっと忘れないだろう 僕は君を

“かりゆし58”ぃ?知らん知らん。おっちゃん知らんで。
あーあれだな、モンゴルなんたらみたいな感じか。
と、ドラマのクレジットで見て最初思った。
でもって、ドラマがいいからということもあって、この歌も、耳に馴染んでくる。
母が「ドラマにぴったりね」と言っていた。

「さよなら」を初めて今日Mステで歌詞も含め聴いてみた。
なんせビジュアルがまず驚いたわけで。
歌からのイメージは、それこそ、風太郎みたいな、明日をも知れぬような、なまっちろいひょろ男。どちらかというと甲本ヒロト的なボーカルを想像してたから、やけにゴッツイ南国まるだしの兄ちゃんが出てきて、お前が唄うんかいとつっこんでしまったほど。
歌詞は、なるほど、若いけど、なんかいいかもと、フルの動画を探して聴いた。

泣いてしまった。
青々しい歌詞と荒いボーカルの歌いっぷりは、特に春も間近なこの時期、泣けてしまう。
別れや出会いが、まだ心揺さぶるものだったあの頃を思い出して、それがあまりに遠くて、泣ける。

別れがつらいのは、その人といた時間が思いのほか楽しかったということに気づくからで、
その人と二度と会えないということは、あの時間も空間も、二度と訪れないと知ってしまうからだ。
この先、何年、何十年、待っていても。

だったら、誰とも出会わなければいい。
というのは物理的にも難しい。
だから、誰と出会おうと、楽しく過ごさなければいい。
誰と出会おうと、何も知られぬまま、何もわからぬまま、何も分かち合わず共有せず、過ごせばいい。
出会った、ではなく、ただ見た、にすればいい。

めんどくさがりだから、もう、つらいとか悲しいとか嫌なので、最近こういう風に過ごしている私には、きつい歌です。
風太郎にも聴かせてやりたいです。