「容疑者Xの献身」、泣く。
村上春樹が大好きな、というか、しか好きじゃない、しか読む気がしなかった。
けれども春樹くん、なかなか最新作が出てこない。
そういうわけで、春樹と春樹の間で手を出したのが、この東野圭吾。
ともかく読みやすい、そして泣きやすい。
ヒャクパー泣く。
だから小難しいことは考えず、ただただ、感動したいという時に東野作品を読む。
ラストに向けて、事件の謎の糸がほどけてゆく。
同時に、事件の本当の悲しみも見えてくる。
少しずつ、明かされてゆく。そのたびに、本を閉じてしまう。
そうか、そうだったのか、なんてやり切れないんだと。
東野圭吾の作品を読んでいる時はいつもこんな感じになってしまう。
なにぶん、今年に入ってからこの作家に手をつけたものだから、
ガリレオシリーズは今回がお初。
直木賞作品がやっとこ文庫になって喜び勇んで読んだ次第。
ひとつだけ。
湯川がどうして福山なんだ。
あのドラマいっこも見ていない。見るわけない
ただ、ガリレオが福山だという情報だけが頭にインプットされており、
今回原作でガリレオ初対面の折り、福山がちらついて、
読み始めはその印象を消すのに、かなりお手数をかけさせられた。
まぁ、体型とかは福山でもいいんだろうけどさ。
だからって、何も、よりにもよって、福山て。
ありえん、あんな頭悪そうな男だなんて。
百歩譲って大学教授だとしても、あいつは数学者じゃねーだろ。
よかった見てなくて。
とはいえ、そもそも、
なぜ東野作品だったかといえば「白夜行」というドラマが忘れられなかったから。
けれどドラマは原作がくれるはずの読み手の楽しみを全くわからなくしてしまっていた。
あれは小説を先に読むべきだったと後悔した。
東野作品はドラマにしやすい。
登場人物のキャラもしっかりしている。
なにより、ストーリーがわかりやすい。
だからきっと誰がどう作っても彼の作品はそこそこおもしろいドラマになる。
けれど原作本来の好さは、全く別のところへ追いやられてしまうのだと思う。
それを重々知りながら、ドラマ「流星の絆」は、もう過大に期待してしまう。
だって二宮くん。無条件で、反射神経で、見ちゃうっつの。
クドカンってところがやや心配。最近の彼の作品はどうにもこうにもトホホな感じ。
でもね、はい、まだ読んでないのだよ。
まずいよ。ドラマ始まる前に読んでしまわないと。
だって如何せん、まだ、文庫になってないのだもの。
どしよ。
健康な貧乏人にも、どうか、愛の手を。
24時間ずっとなんて申しません。
3億円なんてめっそうもない。
ちらっと、救って、あたしも。