fake_BOOTLEG

everywhere I'll go

コンチネンタル航空、8便

最近のここは、嵐のファンブログかと間違えられるような様相を呈してます。
違います。
二宮さんの演技と顔のファンで
櫻井くんの丁寧な言葉遣いのファンで
相葉くんのアップアップしてるとこのファンで
大野くんの半泣き顔のファンで
マツジュンの・・・、はキムタクさんよりはマシと思ってるだけです、のであしからず。

それもこれもミスチルさんが洞穴から出てこないもんだから。
嵐みたいに24時間出っぱなしだったら、
いくらでも桜井和寿という文字で埋められるさ、こんなもん。

さて、妹ちんが、ニューヨークへ旅立った。
目的は、ボイトレ。現地の先生に直談判して単身で。

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意外にも彼女は海外一人旅はお初だった。
にして、1ヶ月間という、わりと、長期滞在。
空港まで見送りに行きたかったが、父に車で送ってもらうというので、
そうなると、帰りは父と私とふたりきりという罰ゲームがもれなくついてくる。
そういうわけで、朝、彼女の家に行って、見送った。

けれど、空港に到着したよと、写メを送ってきたり、
搭乗開始の直前に電話がきたり、
機内からも離陸ギリギリまでメールが来た。
あー見えて彼女はあたしよりノミの心臓だなと改めて知った。

彼女は、否、と思えば、上司にだって誰にだって、意見する。
言うだけ彼女は仕事が出来る。
会社で何人の、特に女の社員を泣かしているか知れない。
派遣の身でありながら、絶大な信頼を上司から受け、今回も辞めるつもりでいたが、
1ヶ月休暇というカタチで10月から復帰してくれと言われている。

彼女は、友達がいない。
正確に言うと、腹を割って話せる友達がいない。
話を聞いていると、彼女の周りは、少しおかしな女が多い。
ドタキャンは日常茶飯事。
女二人旅の際、相方の友達は、現地いた元々妹の知り合いの男とイー感じになり、
1日ホテルに帰ってこず、妹は待ちぼうけを食らわされたりした。
挙げたら切りがない。
それでも何か頼まれたり頼られたりして、つきあいは続いたりする。
いい加減、私のように、スパンスパン切っておしまいなさいと最近は言ってるからか、
名実ともに少なくなったようだけど。
私が「友達なんて言える人、ひとりしかいねぇよ」と言うと、
「ひとりいるだけいいって」と決まっていう。

彼女は、恋人がいたことがない。
恋自体が、片思い1回だ。
最初で最後に好きになった人が中学校の時の同級生だ。

彼女は、中学生の時びっくりするほどいじめられていたと最近知った。
どうやら、私のせいでいじめられていたようだ。
彼女はそうは言わないが、いじめたメンツを訊くと、そうだ。
私はあの頃、リーダー格の女子や男子と仲が良く、いつも一緒にいた。
私と妹は2つ違いで、そのリーダーたちにいじめられていた後輩は、
彼女にとって同級生やひとつ上の先輩。
私が卒業したと同時に、彼女のいじめは始まっていた。
彼女は笑いながらその話しをするので、
私も笑いながら謝ったが、本当は心から申し訳ないと思っている。

彼女は、小さい頃、母に手をひかれて役所に行き、
離婚届をもらいに行くのに3回つきあったということを覚えている。
なぜか母は彼女だけを連れて行った。

彼女は、三姉妹の三女で、小さい頃の写真の数が、長女の私の3分の1にも満たない。

どうして彼女のような、まじめで、慎重で、人情味の厚い、一生懸命な人が
「あの頃に帰りたいなー」と言える思い出がひとつもないのか。
「今すっげー幸せ」と言える毎日を送れていないのか。

今日、思う。
空に向かって願う。

どうか、ニューヨークでの1ヶ月で、彼女にとっての良いことがありますように。
何か、たとえば素敵な歌い方や歌への情熱に出会えるとか、
何か、すてきな人に出会い、味わったことのない想いが芽生えたり、
何か、なんでもいいよ。
彼女の大好きなクリントンかキーファーサザーランドとかに偶然会うでもいいからさ。

10月、「やっぱ行ってよかったよー」ってニコニコして帰ってきて、
そこから彼女の世界がぐるりと変わるくらいの良いことがありますように。