fake_BOOTLEG

everywhere I'll go

伝言

会社の別に好きでも嫌いでもない人にお茶でもしようと言われたので
断るという、とっさの反射神経も鈍って、行くことになった。

その人は、上司のグチ話を1時間半、
4年ぶりに彼氏ができて、2ヶ月つきあって、1週間前にふられた話を1時間半した。

とりあえず、私も、仕事と恋の話をしておいた。

少しだけ、なんとなく、このままじゃいけないのかもなぁと思ったりもした。

帰り道になると少し腹が立ってきた。
よくわからないけれど、あの人に対して。
もうほとんど、言いがかりのような感じで。

なんで、どうして、あれで終わりなのか。
私の何を知っていたというのか。
何も知りたくなかったというのか。
知りたくないと思うほど、私のこと、知らないじゃないか。

このままで終わりなんて。
あの人は終わったことすら知らずに、去年と変わらぬ夏を、きっと過ごしている。

そう思うと腹が立ってきた。

このままで終わるなんて。

 恋人は
 もうその胸には帰らない
 帰らないのです
 帰らないのです
 あきらめるようにと
 あなたに伝えるようにと
 あの人に言われたのです