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everywhere I'll go

「Xファイル~真実を求めて~」を観た

いってきまーすといって仕事には行かず、さりとて、宛てもなく、
暇を潰す術が何も見つからず、一番近いシネコンに行った。

時間的に、「Xファイル」しかなかった。
始まるまで、だけども2時間もかい。

とりあえずワンセグで筑紫さんの特集をしていたワイドショーを見る。ニュース23はずっと見ていたけれど、バブル崩壊後で私が就職活動で死にかけの時、就職率が低いというニュースの折「まぁ今まで簡単に就職でき過ぎてたわけですからね、ちょうどいいんじゃないんですかね」と半笑いで一蹴したことを根に持ってそれからあまり見ていなかった。どうでもいいけど今回の訃報、桜井和寿は何かコメントしてもバチは当たらないと思うのだけど。

仕方ないのでガラス張りのショッピングモールのベンチに座っていろんな人を見下ろして過ごすことにした。この昼の真っ只中、なんでこんなに高校生がいるんだろう。さぼりか?あまり責められない。それからどうしてあのバギー軍団の女たちは道を占領して歩くのだろう。子供を生んだことをこれ見よがし。

痩せた、猫背の、うつむき加減の、スーツの男性が右から左へと歩いていった。
とても似ていた。
もう一度、左から右へ歩いて帰ってこないかなと待っていたけど、帰ってこなかった。
というか彼は帰っていっただけか。

映画「Xファイル」はTVシリーズを見てなくても楽しめると誰かが評していたけれど、そう?
スカリーのクロスネックレスはきつそうで、赤毛も褪せていたけれど、
モルダーの額の広さは、顎のライン拡大で気にならなかったけれど、
神を信じるキリスト狂の中年女と、不思議を信じるオタク変人の中年男は、まるで、今とか現実からおいてけぼりを食らってしまったようで、それはそれは痛々しさが加齢とともに増していて、TVシリーズよりもそういう意味でお互いが唯一無二の存在となっていて、2ショットは美しい。
それからスキナーはひとつも老けていなかった。つか、まぁ先にハゲたもん勝ちというところか。

ということで、オリジナルメンバーが3人しか出てこない。
時の流れを感じるなぁ。みなさんお元気ですか。
けれどもやっぱりこれはTVシリーズを見てないとどうかなぁと思う。
TVシリーズのキモはなんといってもモルダーとスカリーの長きに渡って築き上げられた言い尽くせない関係で、ラストのあのシーンだって、TV見てない人はいまいち意味不明だろう。

ともかく、「一緒に逃げよう」と言ってくれる人が、私も欲しい。