せめて底へ 沈まぬためにも
未知なる種を持った 君の後ろ姿
朝、電車のガラスにへばりつき、映った自分の顔のまぶたに、
4ヶ月前にはなかったはずのシワをみつけて、鼻で小さく笑って、
そのとき、全部わかった気がした。
ヘナチョコイヤホンで昼休み、久しぶりに桜井さんを聴いたら、
どんな言葉にも音にも泣けてきて、
そのとき、全部わかった気がした。
きみは、すっかり私のかけらも覚えてないんだろうなと確信して、
そのとき、全部わかった気がした。
15年前に死にたいと思った理由と、今生きていたくない理由は同じで、
14年前に死ぬのをやめた理由と、今生きていられる理由は、同じだった。
悪いことをした。
わたしはこれまでずいぶん、わたしに無理をさせた。
もう、やめたから。
わかったから。
ただそれを持って、ただ生きてるだけにしたから。